THE長文日記

長文とか短文とかのクレームは一切受け付けません

ミネルバ大学の本を読んで眠れなくなった

あまりにも暑いのでプールに行った。


子供の頃はプールは日常的なものだったが、おとなになると非日常的なものになる。
たまにはいいものだ。


プールで火照った身体をさましながら、Kindleで買った本を読み、往年の傑作映画「マスク・オブ・ゾロ」を見ながらベッドに入ると、午前四時前に目がさめた。


妙にドキドキするので、これはどうしてだろうと考えると、やはり、僕はいま、とても興奮しているのではないかと感じた。


ミネルバ大学とは、ハーバードを始めとするアイビーリーグよりも優れた人材を育成するために設立された、全く新しいスーパーエリート教育学校である。


ミネルバ大学はキャンパスを持たず、学生は世界七都市を一定期間ごとに移動しながら共同生活を営む。


講義形式の授業は行われず、事前に3〜4時間かかる課題を出され、授業では80%をディスカッションに費やす反転教育が行われる。また、教授の発言は授業の10%以下と決められている。


キャンパスを持たないため、主に学生「だけ」が全世界を転々とし、教授は世界中に散らばった一流の研究者が全てオンラインで指導する。


普通に考えると、これでうまくいくのか不安になるが、どうも上手く行っているように見える。


合格率は2%以下。競争率はMITを凌ぐ


それでいて学費はMITの半分以下。日本の私立大学程度の学費で学ぶことができる。
ミネルバ大学の最初の卒業生は来年うまれる予定だ。


大学の真価は卒業生によって決まる。
ミネルバ大学の設立されたモチベーションとしては、アメリカのトップ大学の閉鎖性にある。
アイビーリーグは卒業生の師弟の合格率がそうでない人の2〜5倍程度高いそうだ。要は合格するかどうかに家柄が関係する。
その上、学費はべらぼうに高い。


かといって、たとえばハーバードが常に優秀な学生を生み出すことに成功しているとは限らない。
授業は一方的なものであり、教授たちは学生を育てることに情熱がなく、自分の研究機会を得るために弟子や学生に授業を任せている。
この状況を聞いて、耳が痛い大学の教員は少なくないのではないか。


僕が学部を四年間過ごした(そしてついに卒業しなかった)電通大の授業も、そのほとんどは全く、身につかない通りいっぺんの講義だった。大学は学生を教えることにモチベーションがほとんど全く無いということを知ったのはショックだった。


その後、28歳になってから履修生として通うことになった大学院の産学連携教育プログラムでは、授業らしい授業があまりなかった。


それぞれの科目を当代一流の先生方が教えてくれる貴重なものだったが、あまり押し付けられている感じはしなかった。


それどころか、自分の頭で考えること、授業外で授業に関して学ぶことが暗黙的に求められた。そうしなければ到底課題をクリアできない。与えられた課題も、創造性がなければ到底クリアできないものが多かった。今思えば、これは反転教育に近いアプローチだったのではないかと思う。少人数のグループにわけられ、それぞれ創意工夫と独自の調査や見解を発表することを求められた。


学部時代の授業で今も役立つと思えるものはひとつもなかったが、大学院の授業で無駄だったと思えるものはひとつもない。
不思議である。


すこし前、とある仕事を通じて、どうも妙に話が合う人と知り合った。何度か話をしたことはあったのだが、先日、大学院で同じプログラムを履修していた現役生だと知った。


ミネルバ大学が推進しているようなアクティブラーニングは、日本の大学やその他の教育現場でももっと取り入れたほうが良いと思った。そして今思えば、僕が通っていた大学院での授業は、アクティブラーニングがメインとなる講座だったのだろう。


ミネルバ大学には我々起業家、経営者、そして教育者が学ぶべきことがたくさんあるように思う。
学校の真価というのはすぐにはわからないものだが、注視していきたい。


世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ

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