THE長文日記

長文とか短文とかのクレームは一切受け付けません

社長になれる人となれない人

 昔からの仲間であり、サンフランシスコ在住の現役女子大学院生でもあるひぐひぐのポストを読んで


社長の資質ってなぁに?という話


私にはもう10年以上たつ友だちと作った会社(一部お世話になった人にも出資してもらっています)が日本にあって、こっちで大学院に行ってると、「いいなあ、サクセスフルで」って言われるけど、それは違います。私なんて全然サクセスフルが聞いて呆れる感じだし。そもそも会社自体は誰にでも作れるし、今は資本金も沢山いらないし。


でもそれを言うとふざけて、「じゃあオレも起業しようかな♪」みたいに言われるので、‪「社長の資質とかはよくわかんないけど、今おサイフに入ってるお金を全部取り出して自分の事業に使えるなら、会社をやれ‬ばいいんじゃない?」って答えて、嫌われてます。なんで嫌われるのかはよくわかるんだけど、そうだよなーって思わない人は会社をやらなほうがいい気がする。


https://medium.com/@higuyumi/社長の資質ってなぁに-という話-3116d3d5199a


 社長になれるかなれないかという資質についてはその通りだと思う。だけどそれ言うと嫌われちゃうのがよくわからない。はぐらかしてるように思われるということだろうか。



 社長になれるかなれないか、向いてるか向いてないか、という資質で言うと僕も思ってることがある。


 たとえば明らかに「こんなもんいらんだろう」と思えるようなモノがあったとして、借金してでも「よし、買おう」と思えること。そのときにその「いらんもの」で買った金額以上のリターンが見える人、というのが根本的には社長になれる人だ。もう根本的にはそれだけである。


 たとえば「店が1000万で売りに出てる。これを買って儲れば、月100万の売上で10ヶ月で回収できる。だから買おう」という判断が自分でできること。


 投資用マンションを営業マンに説得されて買う、というのとは根本的に違う。商売というのは常に自分の頭で考えて、投資判断をしなければならない。失敗も自分でかぶらなければならない。


 その意味では個人の財布も会社の財布も、投資をするという性質では同じなので、ひぐひぐの言ってることは的を射ている。


 たとえば、商売が出来る人というのは、海外に行った時にめずらしい物を見つけて、「これを100円で100個買って、日本で1000円で売れるだろう」と考えて実際に売ることが出来る人だ。


 そういうものは当然、空港の土産物屋には売ってない。街へ足を運んで自分の嗅覚で見つけたものを買うのである。


 ラスベガスのカジノに行って、20ドル賭けて30ドル儲けた、そしたらそれでやめてしまうことができる、というのも重要な資質で、同じように20ドル賭けて20ドル負けたら、やっぱりその時点でやめてしまうことができる、というのも重要だ。引き際が肝心ということである。


 経営の本質は情報とポジションである。情報は換金できるが、単に情報を仕入れて情報を売るよりも、情報を利用してポジションを取りに行ってレバレッジを効かせたほうが大きなリターンになる。


 たとえば「西麻布の一等地が格安で売りに出ている」という情報を誰かに売ろうとすれば、たぶんろくな値段にはならないだろう。ものすごく高く売れても1万円から10万円くらいに違いない。しかし、その情報を利用して自分がその物件を先に押さえてポジションをとってしまえば、もっと多くの利益を得ることが出来る。もちろんその物件がなぜ格安で、どう利用すれば利益を得ることが出来るか、という情報も持っていることが前提だ。


 飲食店は最も多産多死の業種だが、だからこそポジションをとるのが難しい。ポジションを正しくとるのに必要なのは情報である。


 ところが世の中には情報とポジションの価値を理解していない人が多い。

 プロダクトアウトがどうとかマーケットインがどうとかいう議論の前に、まずポジションをどこにとっているか、ということを意識しないと戦う前から負けが決まっている。


 たいがいの飲食店が失敗するのは、料理や接客にばかり気を取られて(プロダクトアウト)、ポジションをしっかり把握していないからだ。ポジションさえ盤石なら、たとえ不味くても店は成り立つ。


 たしかに、ひぐひぐの言うようにいま財布の中にある現金だけでどんな商売ができるか想像できる人は、社長になれる人だと言えるだろう。ただ、社長になれたとしても商売がうまくいくとは限らない。経営のスキルは経営をすることによってしか磨かれないのだ。


 僕も試しに考えてみようと思って財布を開いたら、昨日の東京ドームのふるさと祭りで現金を使い果たし、領収証の束しか入ってなかった。