THE長文日記

長文とか短文とかのクレームは一切受け付けません

「よくわかる人工知能」お陰様で重版決定! 秋葉原で深層学習イベントやります

 さて、昨日は名古屋に行って現地の機械学習をやってる方々に深層学習の現状とテクニックなどについてご紹介するプライベートイベントがあり、現地の方々との意見交換をさせていただき、大変刺激を受けました。



 そんな折、好評いただいている「よくわかる人工知能」の重版が決定したとの嬉しいお知らせが。


 新書と違ってふつう1700円の本てのはそうそう重版がかからないのですが、読者の皆様のお陰で重版が決まりました。ありがとうございます。




 ちなみに本欄の読者諸氏はもはや買うべき人はとっくに買っていて、買ってない人は買ってないだけなのでことさら宣伝しても仕方がないのですが、万が一買ってもなければ立ち読みもしないという場合に備えて、この本を読むとどういうことがわかるのか、あとがきから引用したいと思います。

 本書では冒頭から繰り返し、松尾豊准教授の「深層学習の発明は農耕革命に匹敵する」というフレーズが出てきました。なぜそこまで大きな革命が起きていると考えられるのか、ここまでお読みいただいた読者の方にはご納得いただけるのではないかと思います。

 現代の考古学では、イスラエルで2万3千年ほど前の種もみが発見されていて、これが農業の始まりを示していると言われています。これが中国文明まで広がるのは、さらに1万年後です。つまり農耕革命は100世紀という非常に長い時間を通じて人類全体に広がっていったと考えられます。

 農耕革命が人類にもたらした恩恵は絶大です。

 狩猟民族だった人類が文字や文化を獲得し、政治や経済を作ったのも、農耕革命があればこそです。

 農耕革命以前の世界では、体力に優れ、視力が高く遠くまで見通せることが生きる力そのものでした。ところが農耕革命以後は、計画性があり、頭が良く真面目であることが重要になりました。特に重要だったのはメガネの発明です。13世紀頃にメガネが発明されたことで、視力が弱い人でも細かい農作業や道具作りという作業に没頭したり、文字を読んだり、書いたりすることができるようになりました。老人になってもそれが続けられるのはメガネのおかげです。今、知的労働者の多くがメガネを愛用していることを考えても、メガネの発明がいかに重要だったかわかります。

 農耕革命に対して、情報革命の起源がいつだったかと考えると、紀元前300年のアレクサンドリア図書館の発生をスタートと考えることができるでしょう。なぜなら現在のコンピュータの基礎を構成している検索や索引といった情報科学は、もともと図書館情報学として発達してきたからです。

 情報革命以後は人々が歴史を口伝ではなく文字として伝え、正確に情報として残るようになりました。農耕革命で知的な人が高い地位を獲得できるようになった結果、こういうことが起きたのです。

 つまり我々は既に2300年ものあいだ、情報革命、知能の革命という大きな流れの中にいることになります。そしてそれまで人間にしか扱うことが出来なった情報を圧倒的なスピードで処理する現在のコンピュータの原型が産まれたのは120年も前、1890年です。そう、人工知能による知能革命はもうとっくに始まっているのです。

 農耕革命が起きたときにも、それが本当に意味するところに気づいた人はごく少数だったはずです。

 では今我々がその只中にいる知能革命の真の意味とはなんでしょうか。


 農耕革命は体力に価値があった世界から知力に価値がある世界へのパラダイムシフトを起こしました。さらに、メガネの発明が視力の差をなくしたことを考えると、次なる知能革命で起きることは、知力の差がなくなることです。

 人は自分の何億倍も賢い知能をポケットに入れて持ち歩くようになるわけです。このような世界が到来したとき、これまでのように単に人間としての知能が高いだけでは高い社会的地位を維持できなくなるでしょう。

 そうなったとき、次に高い価値を持つものは何でしょうか。

 人間の美徳とされていることのうち、まだ経済的に高い価値があると思われていないこと、例えば、優しさとか思いやり。次の時代で重要視される価値は案外、そういうものかもしれません。

 しかし、こうしたパラダイムシフトは突然起きるわけではありません。

 おそらく私達が死ぬ前には完了しないでしょう。仮にPEZYの齋藤さんの言うように不老遺伝子が見つかって私達が1000年の老後を過ごすことになったとしても、たかが10世紀です。農耕革命に100世紀かかったことを考えれば、われわれ世代が経験する知能革命も、少なくとも50世紀くらいはかかるはずです。


 その過渡的な時代を、我々も、我々の子供たちも、その子供たちも平等に過ごしていくことになるのです。


 本書では不老不死とかサクッと出てきちゃいます。しかもものすごく説得力を持って出てきてしまいます。僕自身書いてて「ほんとかな」と思ったりもしましたが、「どうも本当にそうなりそうだ」と思ったりもします。


 本書は単にバズワードとしての深層学習や人工知能をビジネス的に追った本でもなければ、人工知能こわいよーという本でもありません。今、人工知能はどこまで来ていて、そのあとどこまで行けそうか、そうなったとき、人類はどんな生活を送るのか、それをみんなで探る本です。


 てな感じで、横文字多くてムズカシイよーという意見も散見されますが、横文字は慣れなので仕方なし。後半は文系の人でも掛け値なしに面白いはずです。誰でも惚れさせちゃう装置とか意識が人工知能に宿るとか、各界の一流の先生方が「そんなまさか」という内容を丁寧に教えてくれるという本です。この話、僕しか聞かないのはもったいない、といつも思いながら取材してました。


 とはいえ、この世界、動きが凄まじく速いですから、もうね、大変です。

 僕も毎日へとへとです。情報がすごい勢いでアップデートされるのですよ。


 来週はUEIが販売する深層学習ワークステーションDK-1000のタッチ&トライやプログラミング体験ができるイベントも開催しています。既に大人向けのプログラミング教室は売り切れてしまいましたが、他のセッションも残席わずかになってきました。


 特に、「よくわかる人工知能 特別編」では、本書でカバーしきれていない、直近の最新情報も交えて紹介したいと思っています。このブログで人工知能を表でとりあげるようになってからもう一年半。あっという間ですし、しかもぜんぜん、スピードが衰えなくて、すごく長いマラソンを走ってる気分です。でもやるしかねえ!人類を進化させるのはワシらじゃあああ!!・・・という勢いでモーレツに働いております。営業スタッフ、事務スタッフもなんとなく募集していますのでお問い合わせはinfo@uei.co.jpまで



 まあ祝日と平日両日開催するので秋葉原にお立ち寄りの際にはお誘い合わせの上お立ち寄りいただければと思います。

no title

https://deepstation.jp/event/