THE長文日記

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「よくわかる人工知能」お陰様で発売前ですがAmazonランキング3位に

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 昨日紹介した新刊「よくわかる人工知能」ですが、お陰様で既に発売一ヶ月前の段階で販売数がAmazon人工知能ジャンルで3位に来ました。ありがとうございます。


 いつものように発売直後は売り切れる可能性があるので、お早目に予約いただくとお得です。

 また、Amazonだと、なぜか予約すると10%引きで買えますのでこちらもお得になっております。


 今回も直球のタイトルなわけですが、今回のタイトルは揉めに揉めました。

 もともと本書の企画は今年の四月頃でした。

 アスキーのイトー君といつものように酒を飲んでいるときのこと。


 「最近清水さん人工知能にハマってるけど何が面白いの?」


 「え、なにいってんの?松尾先生の本読んでないの?」



 「いや、読んだよ。読んで、面白いなあって思ってはいるんだけど、それが実際にどんな感じで役に立つのかっていうといまいちよくわからないなあと思ってさ」


 「まああの本も今となっては一年半前の内容だからね。今はもっとずっと進んでいるよ。毎日5~20本の論文が発表されているんだぜ」


 「そんなに凄いの?どんなことができるのさ」


 「いやまあ、いろんなことができるよ。僕はね、人工知能が僕より賢くなる日はすぐ来ると思う。いや、ひょっとすると、既に僕より賢い気がする」


 「ウソウソ。マジで?そんなに来てんの?今」


 「来てる。みんな気付いてないだけだよ。だってさ、AlphaGoがイ・セドルに勝った話だって、もうたいていの人類は人工知能に思考ゲームで負けるってことじゃん。おれ囲碁弱いし」


 「まあそりゃあそうだけどさ」


 「というかね、僕はコンピュータだって、実は人工知能の原始版に過ぎなかったんじゃないかって今は考えているんだ。enchantMOONが次のステップに行くためにも、どうしても人工知能はやっておかなければならない。人間の思考と機械の思考をつなぐには、人工知能のようなものがどうしても必要だと思ってるんだよ」


 「へえ、そうなんだ。それがそうつながるとは思わなかったな。じゃあそれとプログラミングはどうか関わるの?」


 「人工知能が今、僕より賢いとしても、それを使いこなすにはどうしてもプログラミングしなきゃなんないよね。人工知能のプログラミングは実はむかしよりずっと簡単になってるんだけど、それに気づいてない人がまだまだ多いからね。そして人工知能をいち早く使いこなした人が、21世紀で活躍できると思ってる。たぶんね、僕らの子供が成人する頃には、コンピュータって電卓みたいな存在になってるよ」


 「電卓?」


 「いまも電卓はあるでしょ?まあ便利だし。使うよね。でも、ある程度以上複雑な計算はExcel使うでしょ。同じように、コンピュータが残ったとしても、ワープロとかお絵かきとか、原始的なことだけ。それ以外のものはすべて単にAIって呼ぶ時代が来るかもしれないよ。きっと」


 「へえ、そんな時代が来るのかねえ・・・面白そうじゃん、ねえ、本書かない?」


 「え、イトー君、それマジで言ってるの?」


 「マジマジ。大マジよ」


 「付き合い長いけど、僕に本書かない?って言ったの、初めてだよね」


 「たしかにそうだ。いや、その本はきっと絶対面白いと思うよ。書こうよ」


 「書くのはいいけど、忙しいんだよね。200ページとかとてもとても。話はできるけど」


 「じゃあ、清水さんが今一番話を聞いてみたい人に会うインタビューで構成した本にしよう。それならどう?」


 「え、ほんと!?じゃあさ、松尾豊先生と会って話がしたいんだけど。なにしろ去年読んだ本でダントツに面白かったからね」


 「松尾先生いいね。あの本から一年して、どんなアップデートがあるんだろう」


 「それに、トヨタがけっこうAIに力入れてるよね。あともちろんNVIDIA、それてYahooJapanもいいと思う。そのへんがディープラーニングをかなり積極的にやってる企業群だし」


 「インタビューのアポとれるかなぁ。・・・でもそこらへんは絶対聞きに行きたいね。他に大学の先生とか研究者とかでは?」


 「ディープラーニングに否定的な人も必要だと思うんだよね。その意味では慶應の満倉先生がいいと思う。彼女はディープラーニングが嫌いってはっきり公言してるからね」


 「やっぱりディープラーニングがキライな研究者もいるんだ」


 「そりゃそうでしょ。それと、僕が前々から憧れていた、受動意識仮説を唱えている、慶應の前野先生。もともと心をコンピュータに実装する研究をしてる人らしいよ」


 「心をコンピュータに!?」


 「AIが意識や心を持つかという問題について、一番くわしいんじゃないかと思う。だから話を聞く価値はあるよ。それに受動意識仮説については、マクロス河森正治さんや久夛良木さんあたりも注目していて、わりと国内では信憑性があるのではないかと思われてるんじゃないかと思うんだよね。僕も支持しているし」


 「受動意識仮説って?」


 「意識は完全な幻想で、身体は勝手に動き、口は勝手にしゃべって、やってしまったことを意識が辻褄をあわせて追認するという仮説だよ。実験によって確かめられている事実から考えると確かにそれが一番腑に落ちるんだ。受動意識仮説を踏まえると、吊り橋効果もローボールテクニックもガンコジジイもぜんぶ説明できる」


 「へえ、面白そうだね。他には?」


 「あとはドワンゴ人工知能研究所の山川さん。彼は面白いよ。全脳アーキテクチャっていう、人間の脳の機能すべてをAIに実装しようという超絶に野心的なプロジェクトをやっている。世界にも類を見ないんじゃないかな」


 「そんな人がいるんだ。しかもドワンゴ


 「あとはPEZYの齋藤さんかなあ。あの人の話はぶっ飛びすぎてて、人工知能の未来を語ってもらうにはちょうどいいかもしれない」


 「あのGreen500の上位を独占したスパコンの人ね。すげえな、全員取材依頼受けてくれたら凄いね」


 「そうでしょ。まあそこまでしてくれたら、僕も半分くらいの原稿は書くよ」


 「オッケー、まずは取材申し込みしてみる」


 数日後


 「やばい、清水さん、松尾先生のアポとれちゃったよ」


 「え、日本一忙しいと言われてる人が?」


 「トヨタも北米の人工知能研究機関のTRIの人がインタビュー受けてくれるって」


 「マジか」


 「それに前野先生もYahooJapanもOKだって」


 「やばい。みんな語りたいことあるんだなあ・・・それなら行こうか」


 「行こうよ」



 そんな感じで出来上がった本です。


 つい先週、校了が終わったイトー君が「これまでいろんな本を作ってきたけど、この本は本当に面白い。自分の人生の記念碑的な本になった」と述懐してました。


 僕個人としては、自分が気になっていることが本当に聞きたいと思っていた人たちに聞けたということと、普通自分がインタビューした記事の類は自分で読み返すことは滅多にないんだけど、この本は本当に何度も何度も読み返したくなるような、すごく魅力的な人たちにインタビューできたと思います。


 もちろんインタビューだけでなくて、本文もできるだけわかりやすく、松尾先生の本が書かれた時点で分かっていたことと、それ以降に発見された様々な事実や研究成果を解説しています。今のAIには何が出来て、なにが出来ないのか、そしてこれから先、どんなことができるようになるのか


 そういうことが「よくわかる」ことを目指して書きました。


 ぜひご予約ください。