THE長文日記

長文とか短文とかのクレームは一切受け付けません

スターウォーズ・フォースの覚醒を見る前に禊を済ませる

 さて、今週なわけです。

 週が始まってこれほど緊張する月曜日はかつてなかったかもしれません。


 最後の新作スターウォーズと呼ばれた「エピソード3 シスの復讐」から10年。

 まさかさらなる新作が見れる日が来るとは。


 この瞬間をファンとしてどのように迎えたら良いのでしょうか。

 

 気がつけば旧三部作など「映像が古臭くて見たことがない」とのたまう不届きな新世代も数多くいる中、旧作のファンの中にはそもそもあの三部作はなかったことにしよう、という主張もあります。


 個人的には新三部作のあふれるメリー・ポピンズ感というか、CGがツルツルピカピカ過ぎて登場人物全員が綺麗なハメコミ合成に見える(というか事実、そう)という意味では、まだCGIなど影も形もなかった頃の古き良き1970年代の特撮(SFX)を彷彿とさせます。凄いよね。もう撮り方が20年前と同じという。特にエピソード2以降はどこがCGなのかというよりも「どこがCGじゃないのか」探してしまうほど。そしてまるでゲームのムービーみたいに安直なカメラワークの戦闘シーン。


 原始時代の闘いみたいになってるグンガンとドロイドの闘い。その姿はさながら雪合戦か。えっと・・・オレは映画館に何を見に来たんだっけ?


 おかしいぞ。エピソード6では、同じようにイウォーク族が出てきて、可愛くて楽しかったではないか。

 予算の都合上ヒロインとしてはそれほど美人とは言えないレイア姫も、なんだか森の魔力で可愛く見えた。


 しかしオレが見たかったのは、雪合戦だったのか。

 見たかったのはあんなエイみたいな形の宇宙船だったっけ?


 わからん。もう一回見なくては・・・やはりわからん。

 ところどころスターウォーズっぽくはあるが、唐突に出てくる設定「ミディ・クロリア」といい、わけがわからん。これはパラレルワールドものなのだろうか。


 そしてエピソード2。

 エピソード1よりはずっといい。アミダラは益々美しく、そして登場回数も激増。

 しかしアナキン・・・ただのヤンキーになってしまっている。どこでどう育ったらジェダイの修行をした結果、こんなヤンキーが生まれるんだ。一ミリも感情移入できないまま、アミダラと結ばれるアナキン。お、おれは映画館に何を見に来たんだっけ・・・そうだ、ヨーダだ!ヨーダ頑張れ!ヨーダ行け!いいぞ!R2-D2もいいぞ!イエーイ。



 さらにエピソード3。もう自分を騙すのも限界だ。

 単なる悪夢だった。


 前回ドヤ顔でクローン兵士を引き連れてやってきたヨーダだったが、いきなり裏切られてジェダイが大ピンチに。

 そんなどこかで拾ってきたような軍隊を信用しちゃダメだよ。


 何ら危機を予知できず、いざとなっても大して役に立たず、スゴスゴと隠遁するアホ過ぎるヨーダに絶望。

 アナキンは完全にあたまのおかしい人に。オビ=ワンがトドメを刺さなかったからその後面倒くさいことになった。


 そして極めつけ、ルークをわざわざ親戚の家に預ける意味がわからん。

 見つかるだろ!実家だぞ、いわば、そこは。ダースベイダーの。


 もしかしてルークは囮?

 そしてうろたえるダースベイダー。なんなんだ。お、オレは映画館に一体なにを見に来たんだ。


 あまりにも混乱して何度も見た。

 DVDも買った。ブルーレイも買った。

 何度も見たさ。今週末も見た。



 そして座禅を組んだ。


 エピソード1・・・うん。あれはアナキンが可愛いね、というだけの映画だった。

 ちなみにエピソード4ではルークの父親は優秀なパイロットだったと語られているが、覚えてる限りパイロットらしい働きをしたのはこのエピソード1だけだ。


 エピソード2・・・うん、これはアミダラ可愛いよ、という映画だった。そしてヨーダ様萌え、というだけの映画だった。


 エピソード3・・・うん、これは見なければよかった、という映画だった。しかし見ないわけにも行かない。人間はエピソード3を見ずして前に進むことはできないのだから。



 どうも新三部作に関して疑問を感じる旧作のファンは僕だけではないらしく、そんな怨念のこもったピープルがスターウォーズの創作者であるジョージ・ルーカスに対する愛と憎しみを綴った番組がHuluで流れていたので見てみました。


 Amazonインスタントビデオにもあった。




 まあ世の中、いろんな便乗商売が存在しますが、5年も前の番組で一儲けとはよく考えたものです。


 しかしこの番組が面白いのなんのって。

 人々の「エピソード1」への期待と失望、そして愛情をどこにぶつけていいのかわからない。でも好きだ。ルークが、レイアが、R2-D2が好きだ!という気持ちが炸裂。


 ルーカスが見たら激怒すること必至の内容で、果ては人気アニメ「サウスパーク」内でジョージ・ルーカススティーブン・スピルバーグインディ・ジョーンズに・・・。


 こんなのよく放映したなあ。


 ジョージ・ルーカスが関わる数少ないシリーズ作品としては「インディ・ジョーンズクリスタルスカルの王国」は映画館でぶったまげた記憶があります。


 僕はまず映画のパンフレットを買ってから席につくのですが、チラッとパンフレットを見ると、ハリソン・フォードスピルバーグに「スティーブン、頼むからオレを円盤映画にだけは出さないでくれ」と懇願している模様。そしてストーリーを書き換えて「円盤映画」ではなくした、みたいなことが書いてある。


 ふんふん。まあ古代ものにはありがちな宇宙人ものは嫌だと、そういうことだな。



 いざ映画が始まると、舞台は「エリア51」・・・こ・・・これは・・・脚本全然変わってないのでは・・・


 そしてそれからはよくわからない謎設定のオンパレード。なんだよインディ・ジョーンズがCIAって。そりゃあないだろ。


 原作者が自ら原作をぶち壊しにするのをなんて言うんでしょう。

 歳はとりたくない


 そう印象付けられた作品でした。


 

 まーでもね、ご安心ください。


 今回、スターウォーズ フォースの覚醒では、監督はJ.J.エイブラムスですよ。


 あのスタートレックのリメイクを担当した、J.J.エイブラムスです。


 このスタートレックも、古くからのファンの間では賛否両論を巻き起こしたことで有名ですが、僕は賛成派。


 なぜなら、そもそもスタートレックの映画は第一作からして駄作。第五作と第六作に関しては「ものごとのひどさの基準」とラジェッシュ・クースラポリにまで言われる始末。第四作は単なる捕鯨反対プロパガンダ映画だし、辛うじて映画として成立しているのは第二作と第三作くらいしかないという、見るも無残なシリーズなわけです。


 その酷いシリーズを再解釈し、旧作のファンも最大限感情移入できるようにしつつ、新しいファンを取り込めるようによく配慮してあそこまでのエンターテインメントに仕上げたな、と思います。


 そしてトム・クルーズが台無しにしかかったミッション・インポッシブル・シリーズを、ジョン・ウーが徹底的に香港映画にしてしまったあのミッション・インポッシブルを、ちゃんとしたスパイものに戻し、その後、ゴースト・プロトコルとローグ・ネイションと、制作を続けているのは立派です。


 もう既に往年のスパイ大作戦(Mission Impossibleの邦題)の影も形もないけど、それはそれとして、ちゃんと楽しめるエンターテインメントに仕上がっているのは凄いです。


 エイブラムスの作品といえば、エイリアスも良かったなあ



 そういうわけで、週末はどこにも出掛けず、スターウォーズ6部作を振り返り、ピープルvsジョージ・ルーカスを3回くらい繰り返して見て、禊は完了したと言えるでしょう。


 さあ来い、覚醒来い!!