THE長文日記

長文とか短文とかのクレームは一切受け付けません

興奮の診断サスペンスという新境地「ドクター・ホワイト」


 ある朝、ジョギングをしていたら、朝もやの中から美少女が現れてその場に崩れ落ちた。 

 これはいくらなんでも助けるでしょ。


 そんなところから知り合った天才的な洞察力と経験豊富な医師も顔負けの知識を持つ謎の美少女と新聞記者の異色コンビが数々の難題をクリアしていく。


 ユニークなのは、この小説のテーマが「誤診」にあるということ。

 病院にとって誤診こそが命取りである、というのはなるほど納得するものがあるけれども、普段は病院には「誤診」というのはまるきりないか、あったとしてもごく稀にしかないと思いがちだ。


 でも現実には誤診の例などゴロゴロしてるし、自分の身は結局自分で守らなければならない。


 そして当然、誤診が命取りになることも少なくない。

 本書は大病院の「診断」に注目した、いわば「診断サスペンス」である。



 作者はサイコメトラーEIJI金田一少年の事件簿神の雫などの原作で知られる樹林伸


 氏の持ち味である明快な人物設定と魅力的な敵役、謎が謎を呼ぶ展開などを踏まえつつ、医療における診断という行為の重要さ、難しさを浮き彫りにしていく。


 医療現場を舞台にした物語は数あれど、多くは人間ドラマの舞台装置としてしか機能していなかった。本作の診断を推理させるというこの構成は推理小説としても医療小説としても新境地を切り開いたといえるだろう。


 というかアノ病気になると現代の医学でもまず100%死ぬから医者に見捨てられるのか、という事実はショックだった。


 海外旅行の多い人は気をつけよう。

 

 文章も読みやすく、設定も解りやすいのですぐに物語の世界に引き込まれてしまう。


 個人的には白夜よりは麻里亜のほうが好きかな


 というわけで面白いので読みましょう